2020年(令和2年)6月より、職場におけるハラスメント防止対策が強化される案内が公正労働省より出されました。わたしの会社の中でも案内が出され、現状の社内規定と違うところはないかの確認をしています。自分の勉強も兼ねて、パワハラ防止法について、まとめていきます。
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パワハラ防止法、導入の背景は?
信じられない事件が相次いでいます。
- 三菱電機の事件
- 神戸市教員の事件
記憶に新しいのは三菱電機の事件
パワハラ上司が2名の新入社員を自殺に追い込んだ。パワハラ上司は自殺教唆で書類送検。
参考
自殺教唆:簡単言うと「自殺しろ」など言って人を自殺させようとすること (Wikipediaより)
「ブラック企業大賞2連覇」という不名誉な賞を受賞してしまいましたが、業績は好調となんとも言えません。労務問題の再発防止策を2020年1月10日に発表しましたが、アンケートの実施や相談窓口の設置など、すでに対策されたものばかりで、根はまだまだ深そうです。
神戸市教員の事件
30~40代の先輩教員が、男性教員25歳に対してイジメの限りをつくした。教師が教師に対するイジメ。
- 激辛カレーを食べさせる
- 熱湯のヤカンを顔に押し付ける
- 首を絞める
教師が教師をいじめる。子供を持つ親としては、「自分の子が通う学校の先生はどうなのかな?」と心配になります。
その他の事例あれこれ
- 無視される
- 資格取得の強要
- 嫌がらせ
- 丸刈りにされる
- 大手企業の過労死
- スポーツ業界のパワハラ
職場のいじめはどこの業界でも聞く話です。何が問題かって加害者にその意識がないこと。被害者側が精神的・肉体的苦痛を感じればそれはパワハラです。
国が様々な事件を背景に、日本の労働環境が危ない、法で規制しようと動いたのが「パワハラ防止法」になります。
パワハラ防止法、規制内容は?
そもそもパワハラとは?
step
1職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景とした言動
- 精神的攻撃
- 身体的攻撃
- 人間関係の疎外
step
2業務の適正な範囲を超えた言動
- 過大な要求
- 過少な要求
- プライバシーの侵害
step
3労働者の就業環境が害される
- 精神的・肉体的に苦痛を与える
- 職場環境を悪化させる行為
会社に求められる対策は?
- 社内制度を作る
- 相談窓口の設置
- 実態の把握
- 研修
パワハラ防止法、罰則は?
残念ながら大企業が対象です。(中小企業は2022年(令和4年)4月1日から義務化)
肝心の罰則ですが・・・
ありません!
なんの為の法律なんでしょうか?効果は薄いと感じます。
あえていうならば、厚生労働大臣は、会社に対して「助言、指導、勧告」することができます。
それに従わない場合は「会社名の公表がされる可能性がある」ということです。
結局、バレたくない企業は隠蔽に走りそうです。パワハラがなくなるのはまだ先になりそうです。
まとめ
パワハラが近年、社会問題となり国がようやく動き出し法律ができました。
但し、
大企業が限定で (中小企業は2022年(令和4年)4月1日から義務化)
罰則がありません。 「会社名の公表がされる可能性がある」ということくらいです。
残念ながら、法律で個人は守られません。
自分の身は自分で守る必要があります。会社に頼りになる人が相談することもできますが、なるべく会社の外に作った方が良いと私は思います。
なぜなら、会社の中にいると「当たり前」と思えてしまうことが、外から見れば「それは、まずいんじゃない?」と判断される場合があるからです。自分の感覚が麻痺してしまっていると、助かるものが手遅れになってしまいます。
パワハラ防止を国が法律化することで、会社の中で少しでも変化が起きることを願います。
本日はここまで、です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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